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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 
2017年賃金確定闘争の妥結にあたっての都庁職の見解と態度

 

2017年11月22日
第33回都庁職執行委員会

 

1 主な妥結内容

(略)

 

2 都庁職の見解と態度

1 今期確定闘争を取り巻く諸情勢について

(略)

2 都労連要求実現と不当な当局提案に対する闘い夏季一時金交渉後の当局との交渉状況

(略)

突然の国会解散と不透明な政治情勢について

(略)

都労連要求書の提出

(略)

労使自主解決を追求し精力的な交渉を実施

(略)

回答指定日前日から賃金確定闘争の継続決定まで

(略)

 11月14日は回答指定日ですが、10時から単組委員長による総務局長要請を行い、都側の不当な交渉姿勢を糺しました。総務局長は、早急に交渉責任者である副知事とも相談し、都側の考えをまとめたいと回答しました。15時30分からは、雨天をついての第6波総決起集会が実施され、全労協・特区連・東京清掃からの連帯挨拶と5単組委員長と首都大労組書記長による決意表明の後、明日の1時間ストライキを背景に、都労連要求の実現に向け、全力をあげて闘い抜く集会決議を参加者の総意で採択しました。また、集会終了後、都庁包囲デモを実施しました。18時25分、当局から団体交渉を設定するための委員長・副知事会談の打診があり、戦術委員会を経て、単組代表者会議で会談にのぞむことを確認し、19時30分より会談が行われました。
 委員長・副知事会談で、交渉責任者としての副知事の判断として概ね次の内容が示されました。
(1)退職手当については、来年1月実施方針の国家公務員の扱いが、人事院勧告の取扱いとともに、現在も閣議決定されておらず、皆さんに提案できない異例な状況が続いています。職員の勤務条件に対して厳しい視線が注がれる中、これらの全てを一体として解決することが、唯一、都民の理解を得ていくことになるものと考えています。
(2)したがって回答指定日である本日、交渉責任者として、人事委員会勧告の取扱い、要求への回答、提案事項などについて、結論を出すことはできないとの判断に至りました。
(3)国は、今週中にも給与法・退職手当法改正の閣議決定を行うとのことであり、都もこれを踏まえ退職手当の見直しについて、速やかに対応していきたいと考えています。
(4)公務職場全体を取り巻く情勢を踏まえれば、第4回都議会定例会で職員の勤務条件に対する理解を得ていく必要があると考えています。
(5)こうしたことから、協議を尽くした上で、早急に労使での結論が導き出せるよう、誠意を持って皆さんと引き続き協議を行っていきたいと考えています。これまで築き上げてきた労使の信頼関係を大切にする考えに、いささかも変わりはありません。また、職員の皆さんに安心して職務に精励していただきたいという思いもまた同様です。皆さんには、大変重い判断をいただくことになりますが、是非とも、ご理解をいただきたいと思います。

 都労連委員長は、副知事の判断を受け、組織に持ち帰り判断するとし、会談を終えました。
 都労連は、21時25分から単組代表者会議を開催し、委員長・副知事会談で示された副知事の判断を報告しました。その上で、回答指定日において一切回答が示されないという、職員の期待を裏切るに等しい、極めて遺憾かつ異例な事態であることや、依然として、全ての一体解決にこだわり続けていることは、到底、容認することはできませんが、引き続き、交渉を継続したいとの副知事の判断を了解するとした都労連の判断について議論の末、各単組の了承を確認しました。併せて、22時にストライキの延期を決定しました。
 以上の判断を受け、団体交渉・専門委員会交渉が行われ、交渉の場で正式に協議が継続となりました。また、新たな回答期日を11月21日とすることを、当局との間で確認しました。
 闘争の継続にあたって、都労連は、執行委員会で「2017年秋季年末闘争の継続にあたって」を確認し、今後の方針として、今後の闘いで以下5点の獲得目標を勝ち取るため闘いを進めることを確認しました。
(1)勧告の取扱い、都労連要求への回答、都側提案と退職手当見直しを一体的に解決を図ろうとする都側の態度を打ち破り、課題ごとに判断を迫る
(2)都側に速やかに都労連要求の回答を示させ、労使交渉で要求実現を図る
(3)自らの提案に固執する都側の交渉姿勢を改めさせ、撤回を含めた都労連の主張を受け止め判断させる
(4)退職手当の見直しについて、国と同様の支給水準の見直しを図ろうとする都側に対し、あくまでも都の職員の実情を踏まえた判断をさせ、支給水準引き下げを阻止する
(5)不満な勧告ではあるが一時金0.10月引上げについては、最低限確保することとし、年内精算を勝ち取る
 新たな回答期日である11月21日までの取組
 新たな回答期日である11月21日までは、1週間という短い時間しかありませんが、都労連は労使自主解決に向けて、積極的に労使協議を進めるよう求めてきました。
 しかし、当局自らが継続協議を求めてきたにもかかわらず、都労連要求の全てに対して一つ一つ深堀して検討中と答えるばかりで、窓口折衝において都労連の求める交渉設定を拒否する、不当な姿勢をとり続けました。
 11月15日から断続的に行ってきた窓口折衝や、11月16日の小委員会交渉・専門委員会交渉の責任者による拡大折衝の場で、都労連は、要求への回答をすぐに示すこと、当局提案について撤回を含めて検討することを求め、いわゆる一発回答は許さない、労使交渉を尽くすべきだと強く求めました。
 その結果、11月17日に再開された交渉では、当局から、冒頭、国家公務員の退職手当制度の改正案が閣議決定されたことが報告されました。その上で、11月12日に示した「シミュレーション」に対して、都労連の意見も踏まえて再検討を行った見直し案だとして、退職手当見直しの提案を行いました。
【退職手当の見直し(案)主な内容】
(1)国に「同程度」の3.27%の引き下げ(平均▲72.7万円)
(2)基本額の支給率を勤続11年以上で段階的に引き下げる。
    引下げ率▲1.0%〜▲4.4%、最高支給率45.0月⇒43.0月、
(3)調整額単価1075円⇒1090円
(4)2018年1月1日以降の退職者に適用その結果、基本額で水準を見直し、調整額で調整を行うことで、課長代理を100とした指数でみた職責差については現行どおりとし、また、支給率の引下げを段階的に行うことで勤続年数の短い場合の引下げ幅を圧縮するなど、都の任用実態を踏まえた内容であるとの考えを示しました。一方、都労連要求については、いま一度検討を深堀りしているところだとし、引き続き全力で検討を進めていきたいとしました。
 都労連からは、退職手当見直し提案のみが示され、都労連要求への回答や4提案に対する見解が示されなかったことに強く抗議し、「深堀り」して検討したというにふさわしい回答をすぐに示すこと、要求実現が労使合意できるよう、納得できる回答を求めました。退職手当の見直し提案についても、シミュレーションに比べれば見直されたものとなっているが、最終案であるかのような都側の言い方は認められず、当初提案にこだわる姿勢を改めることを求めました。いずれにせよ、国と「同程度」にこだわる限り、職員の理解と納得は得られず、支給水準引下げを限りなく圧縮することを強く求めました。
 都労連は、当局の提案後も土日を含めて交渉の設定を求め続けましたが、当局は「検討中であり今のところ示せるものはない」との極めて不当な態度を示し続けました。11月19日には緊急に単組書記長による労務担当部長要請が行なわれ、都庁職を含む都労連5単組の書記長が当局を厳しく追及しました。特に、自ら結論を出せないとして引き続き協議としたにもかかわらず、退職手当の提案を17日に行い、さらに残り2日である本日の段階で交渉の設定も行わない当局の姿勢を改めるよう求め、さらに、今期の課題である昇給制度・扶養手当・非常勤・フレックスタイムや単組課題などについて意見を表明しました。
 その結果、11月20日に交渉が再開されましたが、当局から本日提示できる事項として示されたのは2項目のみでした。
【11月20日に提案された事項】
(1)育児参加休暇の見直し
 出産予定日前の育児参加休暇取得の対象となる「養育の必要な子」を、中学校入学の始期までの子に拡大する
(2)一般職非常勤職員への育児欠勤の導入在職期間1年未満の非常勤職員を対象に、子が1歳に達するまでの期間、育児欠勤を認め、報酬は無給とし、再度任用にあたっての欠勤日数を1日として取扱う
 その他の事項については、現在、改めて要求の1つ1つの項目について深堀りを行っているところであり、早急に検討結果をまとめていきたいと、これまでの発言を繰り返しました。
 都労連からは、要求について全力で検討し「深堀り」した結果が2件だけなのかと憤りを表明し、今後速やかに次の交渉を設定し、更なる検討結果を示すことを求めました。2つの提案については「育児参加休暇の見直し」は都労連要求の前進に繋がるものであり、持ち帰り検討。「一般職非常勤職員への育児欠勤の導入」については、要求の前進ではあるが不十分であると指摘し、「欠勤」ではなく、「特別休暇」とし、有給とし、欠勤日数に算入しないよう再考を求めました。
 また、特に退職手当見直し案については、提案以降、労使での議論を一切しておらず、回答期日は明日であり、交渉継続という重い判断をした責任を自覚し、退職手当見直し案は断念し、一時金引き上げ勧告の実施、都労連要求の実現を即刻判断することを求めました。

 

3 統一行動を背景に最後まで労使交渉による解決を求めた最終局面交渉

 回答期日前日である11月20日の交渉後、窓口折衝が行われましたが、当局は交渉から逃げる姿勢を強めており、最終局面における状況打開のため、単組代表者による総務局長要請を設定しました。
 回答期日の11月21日には、10時30分から単組代表者による総務局長要請が実施され、当局に対して決断を求めました。要請に対して総務局長は、交渉責任者である副知事とも相談し、最終的な考えをまとめたいと回答しました。また、15時30分からは第7波総決起集会が実施され、明日の1時間ストライキを背景に、当局提案の撤回と都労連要求の実現に向けて最後まで闘い抜く集会決議を参加者の総意で採択しました。さらに、引き続き2回目となる都庁包囲デモを実施し、多くの組合員が都庁舎に向けて最後の訴えを行いました。
 18時40分、当局から団体交渉を設定するための委員長・副知事会談の打診があり、戦術委員会を経て、単組代表者会議で会談にのぞむことを確認し、19時40分より会談が行われました。
 この会談において、副知事から当局の最終的な判断が示され、これを受け1時22分に都労連単組代表者会議において、交渉の設定とストライキ中止の判断を行いました。
 都庁職では、これを受け、都庁職執行委員会、拡大闘争委員会で都労連の単組代表者会議の確認を了承しました。拡大闘争委員会がストライキ中止と職場報告の実施を決定したのは、11月22日2時44分でした。

 

4 都庁職の取り組みについて

(略)

 

5 2017確定闘争の到達点について

(1)突然の国会解散と不透明な政治情勢についてを背景とした闘い
 17確定闘争は、国を上回る0.1月の一時金引き上げを含む人事委員会勧告の取り扱いと、4月19日に公表された、人事院による民間企業の退職金・企業年金の調査により、国家公務員の退職給付について見直しが行われる状況への対応が争点となりました。
 国は当初、9月召集の臨時国会において、人事院勧告の取扱を決める給与法改正と国家公務員退職手当法の改正を行うと考えられていましたが、安倍政権による臨時国会冒頭解散という暴挙により、国家公務員の給与の取扱いや退職手当の取扱いが宙に浮いた状態となり、総選挙後の第4次安倍政権発足後も、アメリカ大統領の訪日や、その後の安倍首相の外遊により国家公務員の給与と退職手当の取扱いの閣議決定が行われないまま、特別国会の実質審議開始前に11月14日の回答指定日を迎えた状況のもとでの闘いとなりました。
 そのため当局は、当初の回答指定日である11月14日となっても回答ができない一方で、勧告と退職手当見直しを一体として解決することに固執する異常な状況となりました。これは本来、実力行使を行うべき状況です。しかし都労連は、副知事の交渉継続の判断を拒否しないことによって、都側に強硬な姿勢に転じる口実を与えず、限られた短い時間であっても労使交渉により課題を解決するため、回答指定日を越えて賃金確定闘争の闘いを継続することを判断しました。この都労連の判断について、議論の上、単組代表者会議でも確認されました。
 都労連は、最後まで交渉による判断を求め、一発提案・回答を目論み交渉から逃げる当局に対し、都労連常駐部による要請、拡大折衝・単組書記長要請・単組代表要請など、様々な方法で議論の場を設定することを求めました。
 また、医療職(一)及び教育職の監督職層への付与率設定を含む昇給制度の見直し提案や、フレックスタイム制の導入、扶養手当の認定要件改悪の不当当局3提案があり、都労連は撤回を求めて厳しく反論してきました。また、一般職非常勤制度の拡大については、当事者である職員の勤務条件の改善のため、解明要求を含めた議論を行なってきました。
 都庁職を含む都労連6単組は、職場における取り組みを土台に、3回の早朝宣伝行動、ステッカー闘争、2回の対都要請行動、確定期のみで6波におよぶ都庁前決起集会、2回の都庁包囲デモを整然と実施してきました。また、ストライキを配置しつつ、最後まで労使交渉による自主決着を図るという立場で闘ってきました。
 その結果、人事委員会勧告の内容である一時金0.10月引上げについては、事実上年内精算を勝ち取ることができました。都労連要求については、時間休の上限見直しをはじめとして、一般職非常勤職員も含め、福祉関連要求の分野で一定の前進を見ました。現業職員の任用制度に関しては、認定技能職員制度や担任技能長職昇任選考の資格基準について改善させることができました。また、雇用と年金の確実な接続に関しては、定年引上げに関する論点整理について、来年度労使での意見交換を約束させました。
 一方、当局提案である昇給制度の見直しに関しては、実施を1年遅らせ、見直し後の昇給制度における下位区分の運用状況等について労使での検証実施を約束させました。扶養手当の認定要件見直しについては1年間の経過措置を付けさせました。しかし残念ながら提案そのものを撤回させることはできませんでした。フレックスタイム制の導入についても、提案通りの内容での妥結となりました。
 今期確定闘争の大きな課題である退職手当の見直しに関しては、「シミュレーション」の内容を事実上2回修正させ、最終的には調整額単価を引き上げることで、削減率を国に比べさらに緩和させました。しかし、圧縮幅がわずかなものに留まったうえ、上位の職級に比べて下位の職級の職員の引下げ率が大きくなるなどの問題点を完全に解決することはできませんでした。
 総じて、都側提案と退職手当見直しを一体的に解決を図ろうとする都側の態度を打ち破り、課題ごとに判断を迫るという都労連の獲得目標が達成されたとは言えず、大変厳しい内容です。
 最終団交において都労連委員長が発言したように、当局の交渉姿勢によって労使交渉はおろか、事実上の膠着状態とも言える事態が続き、ぎりぎりの段階で当局の最終的な考え方が示されることになったことを含め、今後の労使関係や労使交渉のあり方について、大きな禍根が残ったと言えます。
(2)都労連の「妥結」判断受け入れについて
 今確定闘争の到達点については、協議を延長してまで闘った結果としては、職場組合員にとって大変厳しい内容を含んでいます。
 しかし、国政・都政に関する情勢認識や労使交渉による自主決着を図る立場から、都庁職としても、今期闘争を収束するという都労連の判断を受け入れるものです。
(3)都庁職として超勤縮減・総時間労働削減、非常勤職員の待遇改善などの課題解決に全力で取り組む
 都労連は、本庁職場におけるフレックスタイム制の導入について撤回を求めて反論を行ってきましたが、育児・介護・通院などを行う職員を優先的に認めることや、A班・B班を最低6割確保することについて確認したうえで、最終的な判断として妥結しました。
 都庁職は、2017年11月1日に「超勤縮減・働き方改革に関する都庁職の取組方針」を決定しました。今後の単組協議においては、フレックスタイム制導入の具体的な適用等の詳細が課題となることが考えられますが、単組協議においては、それだけでなく、交替制勤務職場を含めたすべての職員が安心して働き続けられる職場環境の整備や、その実現のための実効性のある超過勤務規制、休暇制度等の改善、権利取得が可能な人員配置等職場環境の改善を求めていきます。フレックスタイム制の本格実施について、年休取得を含めた総実労働時間縮減と相反するものであれば認めることはできないという都庁職の立場は変わりません。
 実効性のある超勤縮減施策の推進、有給休暇取得率の改善などの諸課題については、都庁職として、これまで通り確定闘争後も継続して取り組んでいきます。
 また、時間休の制限が撤廃されることになり、これまで単組協議により導入してきた半休制度の取扱も、課題として残っています。
 一般職非常勤職員の範囲については、1年を通じて概ね常勤の2分の1超に相当する日数・時間勤務する職まで拡大され、任用年数・月勤務時間に応じて年次有給休暇等を設定することになりました。また同時に、一般職非常勤職員の兼業許可については、2018年4月1日から更なる弾力化を実施することになりましたが、常勤職員の月例給が据置となったため、都労連交渉における賃金の改善は見送られました。
 しかし、一般職に移行する特別職公務員の範囲や、当局発言にもあるとおり、月額制や日額制等の変更を行う場合は同水準での報酬額の変更がありうることからも、今回の妥結に伴う都庁職及び各支部交渉を追求していきます。また、一般職非常勤職員の個々の職の賃金についての支部・局交渉が今後行われますが、都庁職としても、職務の複雑性・困難性及び責任を反映した賃金改善を求めていきます。
 確定闘争が終結しても、都庁職としては、引き続く単組交渉だけでなく、8月に提出した都庁職要求の実現や、最終盤をむかえている予算・人員要求に関する取組について、休むことなく進めていかなければなりません。支部・組合員の皆さまには大変厳しい結果となりましたが、今後の闘いを進めていくことを誓い、この闘いについての結びと致します。

 

以上

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